
レンタルサーバーに新しいサイトを作りたい方の中には、ドメイン追加のやり方や費用、SSLやDNSの設定について詳しく知りたいという声が多く聞かれます。



そうした疑問にお答えします。
- ドメイン追加の基礎知識と用語解説
- レンタルサーバーごとのドメイン追加方法
- ドメイン追加後の必要な設定作業
ドメインの追加は、Windows10やWindows11、iPhoneなどの設定からGmailでの利用まで幅広い場面で必要になる作業です。
基礎から各サーバーごとの手順まで丁寧に解説すれば、誰でも簡単に進められる作業といえます。ドメイン追加とは何なのか、その全体像や注意点を正しく理解することが大切。
さくらインターネットなどの主要サーバーでドメイン追加ができない場合の対処法も含めて、複数サイト運営やセキュリティ対策もしっかり実現できる方法をご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
まずは基本から解説!ドメイン追加の基礎知識


ドメイン追加は、レンタルサーバーで新しいウェブサイトを立ち上げたい場合や、複数のサイトを一つの契約内で運用したい場合に必要な作業です。
そもそもドメイン追加とは何か
ドメイン追加とは、既存のサーバー契約内に新たなドメイン名を登録し、別のウェブサイトやサービスを運用できるようにする手続きです。多くのレンタルサーバーでは、標準ドメインが自動で付与されます。
独自ドメインを取得してサーバーに追加することで、ブランドサイトや新規事業、複数ブログなどを効率よく運営可能です。
ドメイン追加の基本手順は以下の通りです。
- コントロールパネルにログイン
- 「ドメイン追加」「+ドメイン」などのボタンを押す
- 取得済みのドメイン名を入力し保存
- DNS設定やネームサーバーの変更、無料SSLの設定
ドメイン追加後、DNS設定の変更が反映されるまで数時間から24時間ほどかかる場合もあります。
アドオンドメインの役割と特徴
アドオンドメインとは、サーバーの本来のドメインとは異なる複数の独自ドメインを1サーバー内で管理できる機能です。
1つのサーバープランで複数の独立したドメインを個別運用したいときに活用します。各アドオンドメインは独立したWebサイトやメールアドレスとして利用可能です。
別々の事業やブログ、ネットショップを分けて管理する場合に非常に便利な機能といえるでしょう。
サブドメインの役割と特徴
サブドメインとは、親ドメインの先頭に好きな文字列を加えて、別のサイトやサービスに割り当てる領域のことです。
よくある使い道として、以下のようなパターンがあります。
- blog.example.com(ブログ専用ページ)
- shop.example.com(ネットショップスペース)
- support.example.com(サポートセンター)
サブドメインもサイトごとに独立したディレクトリ構成を作れるので、本体ページや他サービスと切り分けて運用したい場合に有効です。
目的別のアドオン・サブドメインの使い分け
アドオンドメインとサブドメインは、利用目的によって使い分けることがポイントです。以下に主な違いと使い分けの基準を表にまとめます。
| ポイント | アドオンドメイン | サブドメイン |
|---|---|---|
| 適した用途 | 複数の独立したサイト運営 | サイト内の区分け・サービス拡張 |
| ドメイン取得の必要 | 必要 | 不要(親ドメイン内で作成) |
| URL形式 | https://sample.jp | https://blog.example.com |
| SEO評価 | ドメインごとに独立 | 親ドメインの影響を受ける |
| 管理の手間 | 各ドメインごとに管理 | サーバーパネルから簡単追加 |
まったく別のWebサイト(例えば業種の異なるサービスや新規事業)を展開するならアドオンドメインが最適です。既存サイト内の区分けやWebアプリ・ブログなど機能追加用途ならサブドメインがおすすめです。
どちらの場合も、サイト公開にはSSL化やDNS設定、必要に応じたメール作成など付帯作業が必須となります。ドメインの種類や追加上限、プランの仕様も事前に確認することが重要です。


【サーバー別】レンタルサーバーへのドメイン追加手順
レンタルサーバーにドメインを追加することで、複数のWebサイト運営が可能になります。主要サーバー別の具体的なドメイン追加方法を解説します。
①:新しいドメインを取得する
運用したいドメインを取得します。お名前.comやConoHaなどのドメイン取得サービスを利用するのが一般的です。
- お名前.comやムームードメインで「example.com」「myblog.jp」などを検索し、希望のドメインを購入
- ドメインの種類ごとに費用や管理の仕組みが異なる
- .comや.jpなど、国内外で使われやすいドメインを選ぶことを推奨


②:レンタルサーバーのドメイン設定画面を開く
取得したドメインをサーバーへ追加するため、利用中のレンタルサーバーの管理画面にログインします。ドメイン設定画面へ進んでください。
- ConoHa WINGの場合:コントロールパネルにログイン後、「WING」→「サーバー管理」→「ドメイン」と進む
- エックスサーバーの場合:サーバーパネルで「ドメイン設定」をクリック
- 利用するサーバーによって、メニュー名称やボタン配置は異なる
③:追加したいドメイン名を入力し決定する
ドメイン設定画面で、取得済みドメイン名を入力・登録します。SSL設定やディレクトリ指定など、各サーバー特有の追加設定項目が表示される場合があります。
- ConoHa WING:画面右上の「+ドメイン」をクリックし、「新規ドメインを追加」を選択後、ドメイン名を入力。無料SSL利用設定も可能
- エックスサーバー:「ドメイン設定追加」タブを選び、ドメイン名を入力して「確認画面へ進む」をクリック
- お名前.comレンタルサーバー:「ドメイン」一覧で「+ドメインを追加」から手続きを進める
各サーバーとも、必要に応じてサブドメイン追加や独自ドメインのメールアドレス設定も同時に設定できます。
④:ドメインの追加が完了したことを確認する
登録後、管理画面でドメインが追加されたことを必ず確認してください。SSL設定やディレクトリの作成、サーバーアカウントへの反映も同時に行われます。
- ConoHa WINGやエックスサーバーでは、画面上に追加済みドメインの一覧が表示される
- ステータスやSSLの有効・無効状況も確認可能
- ドメイン追加設定の反映まで数分から24時間ほどかかる場合がある(DNS浸透)
- 専用ディレクトリやSSL設定状況、サブドメインの展開も確認
この手順でドメイン追加を行うことで、複数Webサイト運営やメール連携の基盤を構築できます。ドメイン追加後は、WordPressのインストールやSSL化、ネームサーバー変更も効率的に進めましょう。
忘れずにチェック!ドメイン追加後に必要な設定作業
ドメインを追加しただけで公開が完了するわけではありません。サイトを正常かつ安全に運用するためには、いくつかの重要な設定作業を確実に行う必要があります。
ここでは、ドメイン追加後の代表的な3つの作業について説明します。
①:ネームサーバー(DNS)の情報を変更する
ドメイン追加後、まず最初にネームサーバー(DNS)の情報を正しく設定し直す必要があります。ネームサーバーがWebサイトの所在(サーバー)をインターネットに伝える役割を担っているためです。
ドメイン取得元の管理画面で、使用するレンタルサーバー指定のネームサーバー情報に変更しましょう。
- 追加作業例(ConoHa WINGの場合)
コントロールパネルでドメイン追加を行うと、「ネームサーバー情報を変更してください」と案内されます。ドメイン管理元で設定作業後、DNS情報の浸透まで数時間~24時間ほどかかる場合があります。 - 注意事項
この浸透期間は世界中のDNSに反映されるまでの遅延で、「設定したのにサイトが表示されない」と焦る原因となります。反映を待ってから、次の作業(SSL設定やWordPressインストールなど)を進めることが望ましいです。


②:無料SSLを設定してサイトをhttps化する
ネームサーバー設定が完了したら、次はSSL(Secure Sockets Layer)の設定です。SSL化は通信の暗号化とセキュリティ確保のため必須の作業で、Googleもhttps化をSEOのランキング要因としています。
- 具体的な方法(例:ConoHa WING・シンレンタルサーバー共通)
ドメイン追加時(もしくは追加直後)に「無料SSLを利用する」を選択・有効化することで、Let’s Encryptなどの無料SSL証明書が自動的に設定されます。 - チェックポイント
SSL設定後、サイトURLが「http://」から「https://」へと自動的に切り替わり、ブラウザにも「保護された通信」と表示されます。 - トラブル事例
ドメイン追加直後などはSSL設定の反映に時間がかかる場合があり、しばらく「証明書エラー」表示が出るケースもあります。慌てず数分~数時間待ちましょう。
③:ドメイン追加後のWordPress簡単インストール機能
最後に、管理画面の「WordPress簡単インストール」機能を使い、新しいドメインにWordPressをセットアップします。この機能を利用するメリットは、専門知識不要でサイト運営がすぐに始められる点です。
- サーバーの管理画面で「WordPress簡単インストール」または「アプリケーションインストール」を選ぶ
- 追加済みのドメインを選択し、サイト名やユーザー名などを入力
- 数分で自動インストールが完了
WordPressの管理画面(wp-admin)へ問題なくログインできるか確認してください。また、プラグインやテーマのアップデート、初期セキュリティ設定も早めに実施しましょう。
以上の3ステップを確実に行うことで、追加ドメインでも安全かつ快適にWebサイト運営をスタートできます。
ドメイン追加で失敗しないための注意点
レンタルサーバーに新たなドメインを追加する際、注意点を事前に把握することでトラブルや無駄なコストを回避できます。ここでは代表的な失敗例と、その防止策を解説します。


契約プランのドメイン追加上限数を確認する
ドメイン追加の主な盲点は、契約中のサーバープランごとにドメイン追加の上限数が設定されているケースが多い点です。この点に注意しないと、いざ新規ドメインを追加しようとして上限に達し、追加できないトラブルに直面してしまいます。
- 多くのレンタルサーバーでは、ベーシックやエコノミープランでは追加できるドメイン数に制限があります
- プラン変更や追加料金が発生する場合もあります
プランごとの違いの一例を下記の表で示します。
| プラン | ドメイン追加上限 | 主な利用用途 |
|---|---|---|
| エコノミー/ベーシック | 制限あり(例:5~10件) | 個人ブログ向け |
| スタンダード以上 | 無制限や大幅な上限緩和 | 法人・多数サイト運営向け |
追加したいドメイン数に応じてプラン選びや見直しを行うことが大切です。
ドメイン取得にかかる費用と更新費用を把握する
ドメイン追加を検討する際、初期取得費用だけでなく、毎年発生する更新費用や、複数ドメイン管理に伴うコスト増も見落としがちです。これに加えて、サーバープランのアップグレード費用も計算に入れてください。
- ドメインの種類(.com、.jpなど)で費用は異なります
- ドメイン取得、更新にかかる実費に加え、SSL証明書やサーバーの拡張など追加コストが発生する場合もあります
例として「.com」と「.jp」ドメインの費用比較を示します。
| ドメイン種別 | 初期費用(目安) | 更新費用(年額) |
|---|---|---|
| .com | 1,000円前後 | 1,200円前後 |
| .jp | 3,000円前後 | 3,500円前後 |
必要なドメインごとに、長期的なランニングコストを試算してから追加作業を進めることが肝要です。
サイトが表示されない?DNS浸透の時間を理解する
よくある誤解のひとつが、「ドメインを追加しただけですぐにWebサイトが見られる」というものです。実際には、ドメイン追加後にネームサーバー設定・DNS反映が完了するまで数時間から24時間、場合によってはそれ以上かかることがあります。
DNS浸透とは、世界各地のサーバーに新しいドメイン情報が行き渡るまでの時間です。すぐにサイトが見られなくても焦らず待つことが大切です。
特に初めてドメイン追加作業を行う方は、DNS反映待ちの間に下記チェックリストを利用すると良いでしょう。
- ドメイン追加作業後、コントロールパネル上の反映状態を確認する
- サーバー側のSSL設定も同時に行う(https化対応)
- キャッシュクリアや別回線での動作確認も試す
この時間差を知っておくことで、不要な再設定やサポート問い合わせを減らすことができます。
追加したドメインを有効活用するための次のステップ
ドメインを追加した後、適切に活用することで目的に合ったWebサイト運用やメール運用が可能になります。ここでは、SEO対策、Webサイトの新規作成、メールアドレスの作成方法について具体的に解説します。
複数ドメインをSEOで評価させるためのポイント
複数ドメインを運用する際、検索エンジンで正当な評価を得るにはいくつか重要なポイントを押さえることが必要です。
まず、ドメインごとに独立した質の高いコンテンツを用意することが基本となります。Googleをはじめとする検索エンジンはドメイン単位で評価を下すため、コンテンツの重複やコピーサイトは評価が下がりやすい傾向があります。
- ドメインごとに「テーマ」「ターゲットユーザー」「コンテンツ内容」を明確に区分けする
- サイト間で同一のテキストや画像を使い回さず、それぞれ独自性を持たせる
- サイト同士を無理に相互リンクしすぎない(不自然な内部対策はペナルティ原因になることがある)
最新のSEOトレンドとして「SSL化(https)」が必須となっており、無料SSL(Let’s Encrypt等)での常時SSL対応によって検索順位でもポジティブな影響が期待できます。
| 項目 | 独自ドメイン追加 | サブドメイン運用 |
|---|---|---|
| SEO評価 | 独立したドメインとして個別評価 | 親ドメインの評価影響を受けやすい |
| 運用コスト | ドメイン取得と管理費用が必要 | ドメイン追加費用不要(サーバーによる) |
| 設定の自由度 | それぞれ独立して設定可能 | 一部設定は親ドメインへの依存 |
追加ドメインごとに明確な目的と独自コンテンツで運用することが、SEO評価を高める最短ルートです。
追加ドメインでWebサイトを新規作成する
追加したドメインを使って新たなWebサイトを制作する際は、サーバーのコントロールパネルでの設定がスタートとなります。各主要サーバーではドメイン追加操作後、そのドメイン専用の公開フォルダが自動生成されます。
ドメイン追加後すぐにWebサイトを公開できるわけではありません。初期設定やファイルアップロード等の作業が必須です。追加されたドメインに対して正しい公開ディレクトリ設定やコンテンツアップロード、WordPressなどCMSのインストールなど、複数のステップが必要だからです。
- 追加したドメインの公開用ディレクトリにWebサイトデータ(HTMLファイルや画像等)をアップロード
- サーバーの「簡単インストール」機能を用いてWordPressを新規インストール
- DNS設定が正しく反映されているかを確認(反映まで数時間~24時間程度かかることもある)
サイト公開時には「SSL設定」「CMS初期パスワード変更」「セキュリティプラグイン導入」など、必要な初期対策も忘れずに行いましょう。
追加ドメインでメールアドレスを作成する方法
追加ドメインを登録した後、そのドメインを使って独自のメールアドレス(例:info@追加ドメイン名)を作成することが可能です。
企業や事業・ブログの信用度を高められる独自ドメインのメールアドレス作成は追加ドメイン活用の大きなメリット。
- サーバーパネルのメール設定メニューへアクセス
- 「メールアドレス追加」や「新規メールアカウント作成」などの項目を選択
- 希望するメールアドレス名とパスワードを入力し作成
追加ドメイン直下に複数の専用メールアカウントを作成でき、用途ごとに受信・送信設定が可能になるため業務効率や管理しやすさの向上につながります。
作成したメールアドレスは各メールソフト(Gmail、Outlookなど)やiPhone/Android端末でも送受信設定ができます。その際、サーバーから通知される「メールサーバー情報」「ポート番号」「アカウント名」「認証方式」等を正しく設定することが大切。
独自ドメインメールはブランドやビジネスの信頼性向上のみならず、迷惑メール対策や複数担当者での分担にも役立つ重要機能です。


まとめ:ドメイン追加はサーバー設定から簡単に行える
ドメイン追加は、各レンタルサーバーの管理画面から手順通りに進めるだけで、初心者でも簡単に設定できます。
アドオンドメインやサブドメインの活用方法、追加後に必要なネームサーバー設定やSSL化、WordPressインストールのポイントまで一通り解説しました。
ドメイン追加にともなう上限や費用、DNS浸透の時間も把握しておけば、安心して運用できるでしょう。
- ドメイン追加の手順やアドオンドメイン・サブドメインの違い、設定後の作業まで網羅的に解説
- 契約プランのドメイン追加上限や取得・更新費用、DNSやSSLの設定など注意点も丁寧に紹介
- 追加したドメインを使った新規サイトやメールアドレス作成、SEO対策のコツまで幅広くカバー
この記事を読んだことで、ドメイン追加の方法が具体的にイメージでき、後悔のないサーバー運用や新しいWebプロジェクト立ち上げがスムーズに進められます。
さっそくご希望のドメイン追加設定にチャレンジして、理想のWebサイトづくりや事業展開を始めてみてください。




