
VPN常時接続で通信速度が遅くなったり、バッテリー消費が気になるけど、自分の利用スタイルやセキュリティ要件で本当に常時接続が必要なのか迷っています。



こうした疑問に答えます。
- VPN常時接続で考えられる代表的なデメリットの整理
- デメリットを感じた時の具体的な対処法
- 必要性の有無を判断するポイント
VPN常時接続デメリットには通信速度低下や一部サービスへの接続不可といった問題があります。
あなたの利用環境に合った設定やサービスの選択を知ることで、こうした悩みも解決可能。ぜひ最後までご覧ください。


VPNの常時接続で考えられる4つのデメリット


VPNを常時接続することはセキュリティやプライバシー保護の面で有効です。その一方で特有のvpn常時接続デメリットも無視できません。
以下では、主なデメリットについて詳しく解説します。それぞれに対処するためのポイントも紹介します。
通信速度が低下する可能性
VPNを常時利用すると、通信が暗号化されて中継サーバーを経由するため、当然ながら速度低下のリスクがあります。通常の接続経路に加えて、VPNサーバーを経由する必要があるからです。
人気のサーバーや利用者が多い時間帯には、混雑によって速度が著しく低下する場合もあります。
主な原因は以下の通りです。
- サーバーの混雑
- 暗号化処理による遅延
- サーバーの地理的距離
速度低下を抑えたい場合は、高速通信を謳う有名VPNを選ぶ方法があります。最新のプロトコル(WireGuard等)を活用することも効果的です。
自分の利用環境や目的に合ったサーバーや設定を吟味しましょう。
バッテリーの消費量が増加する
VPNの常時接続では、端末が常に暗号化通信を維持するため、バッテリーへの負担が大きくなってしまいます。通信ごとにデータを暗号化・復号化する処理が発生します。
スマートフォンやノートパソコンの省電力性が損なわれることも珍しくありません。
バッテリー消費を抑える具体策としては、以下があります。
- 利用時のみVPN接続をONにする
- 省電力機能と両立しやすい軽量なVPNアプリやプロトコルを選ぶ
こうした手法で、日常的な利用においても極度のバッテリー消費を防げます。
特定のWebサイトやサービスに接続できない
VPNの常時利用中は、特定のWebサイトやアプリへの接続が遮断される場合があります。サービス側がVPN経由のアクセスを制限しているケースや、ジオブロック(地域制限)によるものが原因です。
ストリーミング、金融、ゲーム、ECサイトなどは不正利用を防止する目的でVPNトラフィックをブロックしている場合があります。
このリスクを回避する方法には、以下が挙げられます。
- スプリットトンネリング機能でVPNの対象外にする通信先を選ぶ
- サーバーのロケーションを適切に変更する
- 必要に応じてVPNを一時的にOFFにする
利用サービスごとに適切な対応を取るのが肝要です。
データ通信量が増えコストがかかることも
VPNを常時接続すると、全トラフィックがVPNサーバーを経由して転送されます。そのぶんデータ通信量が増加します。
とくに無料VPNや通信量制限付きサービスではこの傾向が顕著に表れます。
通信量が増えることで、以下の問題も発生します。
- プラン上限を超えた追加料金のリスク
- 無料VPNの通信制限により快適さが損なわれる
対策としては、以下があります。
- 自身の利用データ量を把握する
- 通信無制限または大容量対応のVPNサービスを選ぶ
- 不要な通信はVPN経由にしない(スプリットトンネリング活用)
これらを実践することで、コスト増加のリスクを低減させることが可能です。
VPN常時接続デメリットとその具体的な対策をしっかり理解および検討することが重要です。自身の利用環境や目的に合った最適な運用ルールを見極めましょう。
VPN常時接続のデメリットを感じたときの対処法
VPNを常時接続して利用することはセキュリティやプライバシー保護の観点で有効ですが、実際にはvpn常時接続デメリットとして通信速度の低下や一部サービスへの接続不可、バッテリー消費の増加などが発生します。こうした不利益を感じた場合には、以下の対処法を実践することで、より快適かつ安全な利用が可能になります。
①:より高速な通信プロトコルを選択する
VPNの通信速度低下は多くのユーザーが感じる代表的なvpn常時接続デメリットです。これはサーバー側の混雑や暗号化処理の負荷が原因となります。
より高速なVPNプロトコルを選択することで、速度低下を緩和できます。
- WireGuard
- IKEv2/IPsec
最新のプロトコルは従来よりも暗号化が効率的であり、速度とセキュリティを両立させやすいのが特徴。有名なVPNサービスは対応プロトコルを切り替えられるので、一度設定画面を確認することをおすすめします。
②:スプリットトンネリングを設定して通信を分割する
VPN常時接続では、全ての通信がVPN経由となるため、一部サービスでの接続エラーや速度低下が発生しやすくなります。これに対処する有効な方法が「スプリットトンネリング」。
スプリットトンネリングを利用すれば、特定のアプリやウェブサイトの通信のみVPNを経由させ、それ以外は通常接続を維持できます。この設定により、重要な通信だけを安全に確保しつつ、動画配信サービスなど高速性が必要な通信はvpn常時接続デメリットの影響を受けずに快適利用が可能です。
③:接続するサーバーの場所を見直す
VPN接続時のサーバー地域の選択は、通信速度や利用できるサービスに直結します。利用者が多いサーバーは混雑しやすく、速度低下や不安定な接続になりがち。
自分が物理的に近い場所、あるいは利用者数が比較的少ない地域のサーバーへ切り替えることで、安定した通信速度と接続品質を維持しやすくなります。特定地域限定サービスを利用したい場合は、対象国内のサーバーを選択する必要があります。
④:スペックの高いVPNサービスに乗り換える
VPNサービスによって通信速度、サーバーの安定性、セキュリティレベル、サポート体制は大きく異なります。もし現在のVPNサービスに不満がある場合は、スペックの高い別のサービスへの乗り換えを検討しましょう。
有料VPNの中でも大手サービスはサーバー数が多く、専用高速回線や最新プロトコル対応、24時間サポートなど、ストレスを感じにくい環境が提供されています。料金や特徴を比較検討して、自身に合ったサービス選びが重要。
vpn常時接続デメリットを最小限に抑えるためには、最適な設定やサービス選択が重要です。利用シーンやセキュリティ要件に応じて、必要な時だけVPNを使う「オンデマンド型」の運用も選択肢に入れてみてください。


VPNの常時接続は本当に必要?ケース別の判断基準
VPNの常時接続には多くのメリットがありますが、同時にさまざまなデメリットや制限も存在します。自分の利用シーンやセキュリティ要件に合った使い方を見極めることが重要です。
常時接続が推奨されるケース
VPNの常時接続が推奨される主な理由は、通信の一貫した暗号化とプライバシー保護です。常時接続を選ぶべき代表的なケースとして、以下のような利用シーンが挙げられます。
- 公共Wi-Fiなど、セキュリティリスクの高い環境下でのインターネット利用時
- 仕事や業務で、個人情報・機密情報を日常的に取り扱う場合
- 厳格なプライバシー保護が求められる国や地域でのインターネットアクセス
VPN常時接続により、データの暗号化やIPアドレスの匿名化が継続されます。ISP(インターネットサービスプロバイダー)や外部からのトラッキングリスクの低減、政府等による検閲回避の効果が期待できます。
必要な時だけ接続(都度接続)で十分なケース
一方で、VPN常時接続にはデメリットも考慮すべきです。通信速度の低下・バッテリー消費の増加・一部サービスへの接続制限などが代表的な問題点。以下のようなケースでは、必要な時だけVPNに接続する「都度接続」の方が適している場合も多いです。
- 高速なインターネット回線が求められる動画視聴やオンラインゲーム等の利用が中心
- VPNサーバーを経由すると利用できないサービス(地理的制限を受ける動画配信サービス等)の利用が多い場合
- モバイル端末でバッテリー消費を最小限に抑えたい場合
特に無料VPNを常時利用すると、速度低下やデータ量制限、セキュリティ面でのリスクが高くなるため注意が必要。
セキュリティ要件と利便性のバランスで判断する
VPN常時接続のデメリットを踏まえ、「セキュリティ」と「利便性」のバランスをどう取るかで判断すべきです。主な違いを以下の表で整理します。
利用形態 | メリット | デメリット | 向いているユーザー例 |
---|---|---|---|
常時接続 | ・常に通信内容を暗号化 ・高い匿名性 ・一貫したセキュリティ | ・通信速度低下の可能性 ・一部サービス利用不可 ・バッテリー消費増 | 公共Wi-Fi多用者、常時業務利用者 |
都度接続 | ・通信速度・快適性を維持 ・バッテリー節約 | ・未接続時は通信が暗号化されずリスクあり | 動画/ゲーム重視、VPN非対応サービス利用者 |
状況に応じて「スプリットトンネリング」(特定アプリ・サービスのみVPN経由に設定)や、「高速プロトコル(WireGuard等)の利用」、「信頼できる有料VPNサービスの選定」などの対策も有効。また、企業利用や高度なセキュリティ要求がある場合は、SASEやZTNAといった新しいセキュリティモデルの検討もおすすめします。
セキュリティだけでなく利便性も重視し、各自の利用環境と目的に合ったVPN活用方法を選択しましょう。
デメリットを最小限に抑えるVPNサービスの選び方


VPN常時接続のデメリットには、通信速度の低下や一部サービス利用不可、バッテリー消耗の増加などがあります。これらの問題を最小限に抑えるためには、サービス選びが重要です。
代表的な選定ポイントとその具体的な理由や実践例を解説します。
高速通信が可能なプロトコルに対応しているか
VPNサービスの通信速度は、利用しているプロトコル(通信方式)によって大きく左右されます。高速プロトコルに対応しているVPNを選ぶことで、vpn常時接続によるデメリットである速度低下を抑えることができます。
最新の「WireGuard」や「IKEv2/IPsec」などが注目されています。これらに対応していないVPNサービスだと満足できる速度が出にくい場合があります。
- 例:動画視聴や大容量ファイルのダウンロードなどもストレスなく行える
- 各サービスのプロトコル対応状況を公式サイト等で確認することが大切
サーバーの設置国や数が多いか
サーバーの設置国・サーバー数が多いVPNサービスは、ユーザー分散による混雑のリスクを抑えられます。vpn常時接続のデメリットである通信速度の不安定さを改善できます。
サーバーが少ないとアクセス集中時に速度が大きく低下することがあります。
- 多数のサーバーが存在していれば、最寄り・混雑していないサーバーへ接続しやすい
- 海外サービス利用時や、特定地域のIPが必要なケースでも柔軟に対応可能
スプリットトンネリング機能が搭載されているか
スプリットトンネリングとは、「特定のアプリやWebサイトはVPN経由」「それ以外は通常接続」と通信経路を分けられる機能です。重要な通信だけVPNを通し、その他は通常接続とすることで、vpn常時接続のデメリットを効果的に回避できます。
通信速度の低下や一部サービスの利用不可といった問題を解決可能です。
- VPN非対応アプリは通常回線、金融取引など高セキュリティが求められる場面のみVPN経由と使い分け可能
- バッテリー消耗も抑えられる
法人利用の場合は管理機能を確認する
法人用途でVPNを常時接続する場合、管理者向けの一元管理機能やアクセスコントロール機能が備わっているサービスを選ぶことが不可欠です。不正アクセスや情報漏洩リスクへの対策のみならず、従業員の利用状況の可視化が重要になります。
トラブル発生時の迅速な対応など、運用面でも重要なメリットがあります。
- アカウント管理や端末制御ができるダッシュボード機能の有無を確認
- ログ管理、通信の監査などもセキュリティの観点で必須要素
これらの観点を押さえ、自社やご自身の用途に最適なVPNサービスを選択することで、vpn常時接続のデメリットを最小限に抑えながら、セキュリティと快適な通信環境の両立が目指せます。


VPN常時接続の代替となる最新セキュリティモデル
VPNの常時接続は、セキュリティとプライバシーを強化できる一方で、通信速度の低下や特定サービスへの接続制限、バッテリー消費の増加など、実運用上のvpn常時接続デメリットも少なくありません。そのため、近年ではVPN常時接続に代わるより柔軟性や安全性の高い新しいセキュリティモデルを導入する企業や個人が増えています。
ZTNA(ゼロトラストネットワークアクセス)の概要
ZTNA(Zero Trust Network Access)は、従来のVPNに代わる新しいセキュリティアプローチとして注目されています。ZTNAの大きな特徴は「ゼロトラスト=一切信頼しない」という考え方に基づき、ネットワークの内外を問わず、すべてのアクセスに対して都度認証・認可を求める点です。
仮にネットワーク内に侵入された場合でも被害を最小限に抑えることができます。
具体的な例として、ZTNAは以下のようなシーンで有効です。
- リモートワーク社員の端末から社内データへ安全なアクセスを実現
- アプリケーション単位で細かくアクセス制御が可能
- 万が一認証情報が漏洩しても、不正利用を最小限に抑えやすい
一方で、ZTNAの導入にはシステム基盤や運用設計の見直しが必要な場合もあり、費用やリソース面での検討が欠かせません。
SASE(サシー)の概要
SASE(Secure Access Service Edge)は、ZTNAと同様に次世代型ネットワークセキュリティのトレンドです。SASEはネットワーク機能(SD-WANなど)とクラウド型の統合セキュリティサービス(ZTNA、CASB、ファイアウォール、DNSセキュリティ等)を一体化し、拠点や端末ごとの最適な経路・セキュリティをクラウド上で提供します。
SASEの主なメリットは次のとおりです。
- グローバルや多拠点環境でも均一なセキュリティポリシー運用
- クラウドやモバイル端末に対しても安全なアクセス制御
- 各種セキュリティ機能を一元的かつスケーラブルに管理
例えば、グローバル拠点間通信や、BYOD(私物端末)のセキュリティ強化が求められる企業にとって、SASEは強力な選択肢となります。ただし、既存システムとの統合や移行計画には慎重な検討が必要です。
自社に最適なセキュリティモデルの検討方法
最適なセキュリティモデルを選ぶには、自社の通信形態・働き方・保護すべき情報資産・リソース状況を正しく把握したうえで、各モデルの特徴と自社ニーズの適合度を比較検討することが重要です。
比較ポイントの事例を表で示します。
セキュリティモデル | 主な特徴 | 適している利用シーン | 導入・運用の難易度 |
---|---|---|---|
VPN常時接続 | 全通信の暗号化 | 小規模~中規模の一拠点通信 | 低~中 |
ZTNA | 個別認証・最小権限管理 | リモートワーク、多様な端末管理 | 中~高 |
SASE | 統合的・クラウド型セキュリティ | 複数拠点・クラウド利用の大規模法人 | 高 |
まずは、現状の課題(例:通信速度の低下、管理運用の煩雑さ、端末ごとのリスク)を明確にし、それぞれのモデルのコスト・運用負荷・セキュリティ強度を検討しましょう。
- 限られた予算やリソースであれば、高速なVPNプロトコル(WireGuardなど)やスプリットトンネリング機能のあるVPNサービスを選ぶことで、一部vpn常時接続デメリットを抑えられます。
- クラウドシフトやリモートワークの比重が高い場合は、ZTNAやSASEのような柔軟性・拡張性の高いモデルの導入を視野に入れることで、中長期的なセキュリティ課題を解決しやすくなります。
このように、従来型VPNのデメリットをカバーする次世代セキュリティモデルの特徴を踏まえ、必要な要件と自社の組織規模・運用方針に合致する最適解を選定することが、これからの情報セキュリティ対策にとって不可欠です。
まとめ:速度低下などのデメリットはあるが設定やサービス選びで対策可能
VPN常時接続デメリットには通信速度の低下やバッテリー消費の増加があります。特定サービスへの接続不可、データ通信量の増加なども挙げられます。
プロトコルの見直しやスプリットトンネリングなど適切な設定で対応可能。信頼できるVPNサービスの選択によって多くの課題は解消できます。
自分の利用シーンに合わせてVPN常時接続が本当に必要か見極めることが大切。ケースによっては必要な時のみの接続やSASE・ZTNAといった新しいセキュリティモデルも検討しましょう。
- VPN常時接続デメリットには速度低下やバッテリー消費増など複数あり、事前に把握が重要
- スプリットトンネリングや高速プロトコル選択などの対策で多くの不満を軽減できる
- 利用目的やセキュリティ要件に最適なVPNや代替サービス選びが満足度向上の鍵
この記事を通じて、VPN常時接続デメリットについての悩みや不安を解消できたはずです。適切な設定・サービス選びによる効果的な活用方法と自分に合った最適な接続方法が明確になりました。
あなたの利用環境に合わせた最善の選択を、ぜひ今日から実践してみてください。



